カテゴリ:お建築( 11 )
日本語で読めるニーマイヤー建築写真集
なでしこ、強えぇ。男子より明らかに強えぇ。
きっと監督の差が大きいんでしょうね。

というわけで、オリンピックの醍醐味、
残すところは男子サッカーの準決勝ブラジルvsアルゼンチン(予定)でしょう。
フルミネンセのThiago Neves、天敵ながら中々やるなぁ。
醍醐味と言えば、閉会式のCG部分を見破るのも楽しみなところですネ。

さて、本題。

ブラジル建築界の巨匠、オスカー・ニーマイヤー氏の日本語の書籍は今まで色々と出てきましたが、
おそらく今まで出版された中で最も分厚くて(220ページ)、ビジュアルが多い書籍が出版されました。

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建築専門書籍のGA(通称:二川シリーズ)シリーズです。建築専門書は小難しい言葉ばかりで手を出しにくいという方も、これは写真が主なのでパラパラと読めるのでオススメです。
リオの教育省ビル(1937年)からニテロイ市民劇場(2007年)まで、37件の作品写真は圧巻です。
特に、イビラプエラ公園やブラジリア、ニテロイ現代美術館の空撮写真は新鮮です。お金かけてます。もう写真として完成されている構図です。

個人的には、「歴史的瞬間を収録」と書いてあるように、
巻頭のニーマイヤー×アルヴァロ・シザ(ポルトガル建築界の巨匠)との対談が面白かったです。
併記されてあるポルトガル語を読む限り、おそらくほとんどノーカットだと思われるため、
やたら対談がリアルです。
あのシザ氏がニーマイヤー氏にかなり気を使ってコメントしてます。
対談と言うよりは、話し手:ニーマイヤー、聞き手:シザという感じでしょうか。
シザ氏も75歳ですが、ニーマイヤー氏はそれより25年も長く生きているんだからなぁ・・・。
ニーマイヤー氏の人生論や政治哲学などを読んでいると、どれだけ日本の建築家たちが次元の違うところで建築を考えているかがよくわかります。やっぱり巨匠中の巨匠です。

彼が100歳だと思って文章を読み直すと、改めて彼のスゴさが伝わってきます。

>>書籍の詳細はこちらから
>>その他ニーマイヤー関連書籍・DVDはこちらから
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by hayatao | 2008-08-16 02:34 | お建築
ニーマイヤーさん、100歳おめでとう

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今日、12月15日は、人類史上最後の巨匠建築家、オスカー・ニーマイヤー氏の100歳の誕生日です。

今までこのブログでもたびたびお伝えしてきましたが、ついに100歳を迎えられました。
まだまだ現役続行中です。色々な意味で。ネ。

彼へのお祝いに、Alvaro SizaやRichard Rogers、Richard Meier、Renzo Piano、Zaha Hadidら、世界中の建築家が祝電を送っています。Ricardo Legorretaもいます!
http://www1.folha.uol.com.br/folha/ilustrada/ult90u354978.shtml
(ポルトガル語のみ。ごめんさい。)

カストロ議長からは何か特別な物が送られることでしょう。


今までのニーマイヤー関係の記事はこちらから>>>

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ちなみに、僕は来週末から年始までブラジル行ってきます。5年ぶりです。
もちろん彼のブラジリアの最新作含め、今回はリオの元自邸にも行って来る予定でーす。
乞うご期待!
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by hayatao | 2007-12-15 15:31 | お建築
ニーマイヤー100歳おめでとう記念 その壱

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見ましたか?以前紹介したニーマイヤーのCasa das Canoas(カノーアスの自邸)の番組。
ナビゲーター役のgostosaなカリオカに目が行ってしまう煩悩をなんとか抑えて、30分間堪能しました。
あの住宅の地下があんな洞窟っぽくなっていたなんて初めて知りました。今度リオに行った時は絶対に見に行かなくては。。

さてさて、今までこのブログでも度々Oscar Niemeyer(オスカー・ニーマイヤー。ポルトガル語発音ではオスカル・ニーマイエル)については書いてきましたが、ご存知の通り、彼は今年で生誕100年を迎えます。

今までのニーマイヤーに関する記事はこちらから>>>

既にブラジル本国では偉大なる彼の功績を讃えて、建築の分野だけに留まらず彼をトリビュートするライブなど、様々なカルチャーシーンでニーマイヤー生誕100年を祝うイベントが開催されるようです。

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↑こんな感じです。

1907年12月15日生まれのニーマイヤー氏。
100歳と言っても中々イメージが沸かないので、ちょっと調べてみたところ、日本国内に住む日本人で去年100歳を迎えた人たちは12,704人(男:2143人、女:10561人 出所:厚生労働省平成17年度版)。意外と多い。うーむ。でもこれでも身近にそんな長寿な人がいないのでイメージが沸かない。1907年生まれの著名人といえば静かなるドン淡谷のり子さん、元祖環境問題系マスト書籍「沈黙の春」の著者レイチェル=カーソンさん、30歳の若さで亡くなった今プチブームが来ている中原中也さん(古すぎ?)、そして何と言っても日本のアインシュタイン湯川秀樹さん。
既に全員他界されており、教科書に出てくる歴史上の人物というイメージが先行しますが、ニーマイヤー氏は正に彼らとタメなんです。これでイメージできました?笑

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そんな彼ですが、未だに現役のアーキテクトとして活躍しており、つい先日もお伝えしましたが、年末には秘書のベラ・ルシアさん(60歳の素敵なレディー)と再婚を果たすなど、プライベートも益々充実している模様です。
彼曰く「自分はまだ30歳の気分で、毎晩元気さ」とも。
さっすが生粋のカリオカ。ちなみに彼には亡くなった前妻アニタ・バルドさんとの間にひとり娘のアナ・マリアさんがおり、孫が5人、ひ孫が13人、やしゃごが5人。親族は既に40人を超えているそうです。

で、肝心の仕事面はというと、神の手が宿ったようなデザイン&デッサン力は未だ健在で、コパカバーナ海岸の外れにある事務所の窓際に立ち、リオのランドスケープ、大西洋、そしてpopozudas(ボン・キュ・ボーンな女性たち)を葉巻を咥えながら眺め、沸いてくるインスピレーションを毎年コンスタントに国内外問わず作品として世に出しています。

それでは難しいことナシにして
今日は最近ブラジル国内で竣工した作品の中でも気になるものをチェックしてみましょう~


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2006年 Museu Nacional Honestino Guimaraes(国立博物館)/Brasilia (DF)

首都ブラジリアはニーマイヤーの師Lucio Costa(ルシオ・コスタ)がマスタープランを作成し、主な建築群をニーマイヤーが設計したことはあまりにも有名ですが、そのブラジリアの中心部に新たに竣工した国立美術館。新たにと言っても、"ようやく"と言ったほうが良いかもしれません。なんせ、1950年代にルシオ・コスタとニーマイヤーが計画した設計図の中に含まれていた建築物なのです。

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茶碗をひっくり返したようなデザインは、50年たった今でも新鮮。誰もやりたくてもなかなかできません。こういう形。ニーマイヤーはちゃんと特許申請しているんでしょうか。。どっかの誰かさんと違って、きっとしてないんだろうなぁ。
それにしてもこの形、どうしてもドラゴンボールのカプセルハウスを思い浮かべてしまう。ストーリーが続いていたらブルマは今頃何歳になったんでしょう。ちなみに、僕は子供の時ブラジルへ行く時、ドラゴンボールとキャプテン翼、そして渋め系サッカー漫画イレブンを持って行きました。


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2006年 Biblioteca Nacional Leonel Moura Brizola(国立図書館)/Brasilia (DF)

上の国立博物館の隣に建った図書館。これはブラジリアの省庁のビルヂングと似たようなデザイン。同時期にデザインしたものなので当たり前です。

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最近のニーマイヤーの作風からするとちょっと1時代前のものになっています。なんかコルビュジエの輝ける都市のスケッチに出てきそうなデザインです。

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では、ブラジリア中心部の鳥瞰写真を。Plano Piloto(パイロットプラン)のお腹の部分です。
一番手前が国立図書館。2番目が国立博物館。3番目がカテドラル。4番目以降が省庁ビルヂングです。これぞ、"ザ・ニーマイヤーショーケース"!!
表参道もある意味これには完敗です。

Google Mapでブラジリアを飛びたい方はこちら>>>

ちなみに、この辺の面白いエピソードは
Brasiliense(ブラジリア人)wakanaのページをご覧あれ>>>


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2006年 Centro Cultural Oscar Niemeyer/Goiania (Goias)

ゴイアス州の州都ゴイアニアに建った文化複合施設。ゴイアス州の記念碑的な建築を作ろうと言うことで、白羽の矢が立ったのがなぜかカリオカ(リオ州生まれ育ち)のニーマイヤー。建設委員会の何人からか非ゴイアス州出身者ということで反対があったらしいですが、最終的にはブラジルの偉大な建築家ということでニーマイヤーが設計者に選ばれたそうです。驚きはこの文化複合施設、設計&工事段階では映画館や図書館、もしくはレストランなのか一体どんな用途に使われるか決まっていないまま竣工してしまったようです。
ニーマイヤー先生が作った形に機能が追いつくことが大事なんですね。
ちなみに総工費は6000万レアル(35億2000万円!)。延床不明、敷地面積約26000㎡。


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2007年 Teatro Popular de Niteroi/Niteroi (Rio de Janeiro)

今月頭にリオ市のお隣であるNiteroi(ニテロイ市)に完成したTeatro Popular(市民劇場)。
ニーマイヤーのあのデッサンから生まれる曲線美がそのまま建築になってしまったような建物。
あれ?これってニーマイヤーが最も得意とする女体のラインじゃないか?
ちなみにもつれにもつれたコスト交渉で、ニテロイ市が900万レアル出資し、観光庁が500万レアル出資してようやく竣工したようです。
ブラジルでは彼しかできない荒業です。。
総工費は1400万レアル(8億2000万円!)延床約1000㎡、総面積約17000㎡。

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↑うーむ。うなるプロポーション。

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↑裏側です。
ニテロイ市にはMAC(Museu de Arte Contemporanea:ニテロイ美術館)というニーマイヤーの昨今の代表作がありますが、それを中心にして"Caminho Niemeyer(直訳は"ニーマイヤー通り"だけど、ニーマイヤーパサージュという意味。かな。)"というニーマイヤー監修兼設計の地域が出来る模様です。やっぱり市長を味方に付けた建築家は強い。。

では今日の最後に、最近ではないですが、やはりニーマイヤー=これという人が多いかと思いますので・・・

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1996年 MAC(Museu de Arte Contemporanea/Niteroi (Rio de Janeiro)

これはUFOです。間違いなく。外観もすごいですが、この空間の醍醐味は中ですね。大西洋にせり出した開口部から眺めるリオの風景はもう絶景です!高所恐怖症はさておいて、まじで涙出ました。
「この建物のベストな撮影位置は、裏手に見えるPao de Acucar(リオの有名観光スポット。通称砂糖の山。上の写真では右手奥に見えるやつです)が見えるように撮るのさ。同じ角度で作られているだろう?」って現地の人は言うけれど、この同じに見える角度は偶然の産物のようです。


では今日はここまで!
次回は進行中プロジェクト(海外編)をお伝えします。
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by hayatao | 2007-04-17 03:53 | お建築
ニーマイヤー on air
地球上に残された最後の巨匠建築家オスカー・ニーマイヤーについて色々調べ物をしていたら、なんと今から4時間後、NHKのBS2でニーマイヤーの自邸を特集したテレビ番組(4/5に放映された番組の再放送)が放映されます!!やっぱNHK、ええ仕事しますな!

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それにしてもなんという偶然。自分でもびっくり。これは必然!?
vamos ver!!!

以下、番組宣伝より
『今年100歳の現役建築家ニーマイヤー(1907~)のリオデジャネイロにある自邸。ル・コルビジュと共に国連本部ビルを設計し、後に首都ブラジリアの建築群を設計した巨匠の自邸は、熱帯の木々に囲まれ、海に面して建っている。官能的な曲線の家だ。コルビジュと対比させながら、直線から曲線へのニーマイヤーの建築変遷と建築家自身の物語を描く。』

番組ホームページへ

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by hayatao | 2007-04-12 04:30 | お建築
ザ・ブラジルデザイン*インテリア偏001
サンパウロの建築友達F(現在広告制作会社勤務)から送られてきた写真。

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図面表記がそのままデザインになっちゃいました。

さすがセンス違うわ。ブラジル人。
こんなの普通考えてもやれないぜ。

これをアートと言うか、施工会社のとんちの利いた施工技術と言うかはアナタ次第。

こういうネタはFからけっこう送られてくるので、これからも紹介していこっと。
とりあえずタイトルだけはシリーズっぽくしてみました。笑
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by hayatao | 2007-03-30 13:49 | お建築
ヒトはもはや飛ぶ必要はなくなった・・・
日本では、世界で人力による初飛行に成功したのはライト兄弟と教えられますが、実は、ブラジル人のサントス・ドゥモン氏(Alberto Santos-Dumont)が彼らよりも前に初飛行に成功していたことは意外にも知られていません。

b0020525_1253952.jpgリオには彼を讃えて、国内線専用のサントス・ドゥモン空港もありますし、サントス・ドゥモン勲章だってあります。カルティエからは彼がデザインした時計"サントス"まで出てます。かなりのイケメンで、ファッションセンスも抜群だったようです。

彼が初飛行でエッフェル塔の周りを回ったのが1901年。あれから106年・・・・・・

人は飛行機を発明し、続いてヘリコプター、今やステルス機だってあります。「跳ぶ」ことが今や「飛ぶ」ことになった昨今。地球1周だって誰でも出来てしまうこの世の中。もはや人類は飛ぶことには飽きてしまったわけです。

で、今日のネタはこれ。

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その名も”グランドキャニオンスカイウォーク”。展望台ではなく、空中散歩回廊と言ったところでしょうか。もはや「飛ぶ」必要はなく、風と空気を感じて「歩く」ことが今ホットなんだ!
開発者いわく、「グランドキャニオンの大空を颯爽と飛ぶ鷹のようになりたくて」作ったそうです。

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高さ約1220m。東京タワー(約333m)の約4倍。世界一高いビル、台北101(旧称;台北国際金融センター。約508m)でさえ足元にも及びません。
高さだけでも圧倒されますが、極めつけは手摺りがガラスなこと。グランドキャニオンは峡谷だけあって強風でも有名なため、躯体は鉄骨でもミシミシっと揺れること間違いなし。全くいい趣味してるぜ。
プロジェクトだけだったらよーく分かるよ。たださ、実際に作ってしまっているあたり、さすがアホで間抜けなアメリカ人(byM・ムーア)。こういう遊び心溢れるエンタテインメント、おれは好きだけど。。

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工事中写真。完成は3月とのこと。猛者たちよグランドキャニオンに集結セヨ。

ちなみに僕は東京タワーの展望台フロアーで、床がガラスになった一部分から下を見ただけでも震えるので無理です。chickenとでも何とでも言ってください。

”グランドキャニオンスカイウォーク”公式サイトへ>>
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by hayatao | 2007-01-25 04:36 | お建築
これに気づいていたあなたはブラキチです
眠気防止のために深夜のTVを付けっぱなしにしていたら発見!

こんなところにも見つけましたブラジルを。。
まずはこれを見てください。>>>http://www.pepsi.co.jp/tvcm/index.html

b0020525_7103974.jpg日本ではいつまでたってもそんなに定着しないPEPSIですが、国内のニーズに合わせてサントリーが主体となって初めて日本で開発されたNEXというPEPSI製品です。WEBコンテンツ的にもマトリックスでブレークしたインタラクティブな360°画像が使われており、なかなか面白いんだけど、問題はそこじゃない!(ちなみに360°のWEBコンテンツだったら以前紹介したIKEA SWEDENのサイトが一番面白い!!そういえば先月末に日本に初のIKEAができましたねー。)

CMはTVでも流れているので、見た人も多いと思いますが、このCMの背景で使われている場所を見て思い出す人いませんか?

b0020525_89770.jpgそーです。ここ、サンパウロのAv.PaulistaにあるショッピングセンターConjunto Nacionalなんです!Av.PaulistaでもConsolacao側で、MASPからもすぐに行けるこの建物。ルーバーが使われたどうってことないファサードなんだけど、屋上に突如出現する真っ白なモダーンな建物がチャームポイントです。
「1Fのアール部分といい、横長窓を持つ白い箱がピロティで持ち上げられているあたり、コルビュジエのサヴォア邸じゃないか!コルビュジエinサンパウロ!!」
と、初めて見たときは思ったものです。

b0020525_7421522.jpgこの建物、実はラテンアメリカで初めて建てられたショッピングセンターで、竣工は1958年。設計者はDavid Libeskind氏。(ユダヤ美術館や新ワールドトレードセンター設計者のリベスキンドとは関係ありません笑。)ショッピングセンターの落成式には、当時のクビシェッキ大統領も参加したと言うくらい、国内でも注目された建物だったようです。それもそのはずで、1958年と言えば、ブラジリア首都建設の真っ只中。未来都市建設のためにブラジル全体が”押せ押せ”だった時代です。

b0020525_7435837.jpg今の姿は1998年にリノベーションされた姿ですが、原型は当時のままで、現在でも62店舗、466の事務所が入っている複合ショッピングセンターです。


b0020525_7432563.jpg屋上に上がってみると、おや!?お皿型の物体はブラジリアへのオマージュですかい?当時ブラジルで流行っていたのかなこの形。。ニーマイヤーのイビラプエラの美術館もこの形だったし・・・。


そんなわけで、プチブラジル情報でした。
既にこれに気づいていたあなたは相当サンパウロマニアック!!
ま、カリオカにとってはどーでもいいことなんだけどさーー。

久しぶりに建築ネタだったので、次回は建築界のノーベル賞と言われる、プリツカー賞の今年の受賞者であるブラジル人建築家、Paulo Mendes da Rochaを紹介しまーす。こうご期待!
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by hayatao | 2006-05-12 08:21 | お建築
東京の新名所がまたひとつオープン
『東京の景観を壊しているのは、森ビルと安藤忠雄だ。』
とある偉大な建築家の方が言っていました。

b0020525_11444727.jpg表参道の丘、通称"表参道ヒルズ"が2月11日にいよいよオープンする。
>>表参道ヒルズオフィシャルサイトへ

プロデュースは森ビル、設計は安藤忠雄というゴールデンコンビによる建物だ。地上6階、地下6階で構成された複合施設で、表参道沿いのファサードは随分前から出来上がっていたので、地上の様子はわかっていたのだけれど、あの建物の注目すべき点は地下6階の中味。地下3階から地上3階の商業施設、38戸の住宅のほかに、駐車場(約200台収容)も完備。この家賃やテナント料もさることながら、駐車場は一体いくらになるのだろうか?駐車場にもきっとすっげー高そうな車が並ぶんだろうなぁ。いっそのこと駐車場もショーケースにしちゃえばよかったのに。。

b0020525_11534330.jpgもともとこの土地には同潤会アパートという戦後日本の住宅団地の礎ともなった団地があった。今回の再開発事業が計画された当時は、同潤会保存運動が起こり僕も建て替え反対に署名したけれども、そんな想いも空しく建て替えがあっさりと決まってしまった。森パワー炸裂。。あれから3年。表参道は随分変わった。まるで有名建築家のギャラリーのように、表参道は歴史を重ねた建物が次々と建て替えられ、現代建築のショーケースになってしもーた。ブランディングという名の下に。。世界的なブランドが軒を連ね、新しいものやことで埋め尽くされている表参道。ブランドを作るってそんなことなのだろうか。ちなみに左の写真は安藤忠雄が唯一残した同潤会アパートの一部分。おいおいアンタダさん、建物が真っ白にされちゃってなんだか可愛そうじゃないか。

b0020525_1232928.jpgとはいえ、そのスピーディーな変化を受け入れ続けているのも、この東京という都市の特徴。ここはポジティブに考えよう。"ヒルズ"ということで、2003年に建てられた六本木ヒルズ(もう3年も経ったんだ!)と比べられることが多くなるだろうが、森ビルが表参道ヒルズについて先に発表した「メディアシップ」という考え方は面白そうだ。そしてパッと見で「これいいじゃん!」と思ったのが表参道ヒルズのロゴ。六本木ヒルズの何だかよくわからないロゴと違って、これはわかりやすい!&「参」の字が際立ってよい。誰がデザインしたんだと思って調べてみたら、タイクーングラフィックスだった。


b0020525_11525055.jpg何はともあれ、嗚呼、昔の表参道が懐かしすぃ、、、こんな風景はもう見られないんだろうな…。
「青山同潤会アパート」
http://www.apartment-photo.gr.jp/text202.html


ところで、冒頭の一文。みんなはどう思いますか。僕はうんうんと首を上下に振りましたが。。
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by hayatao | 2006-02-03 04:45 | お建築
公園暮らしが住所に認定
朝一で注目すべきニュースを目にした。

『公園暮らしに「住所」認める 「実体ある」と大阪地裁』
大阪市北区の公園でテント生活をしている男性が、公園を住所と認めないのは不当として、北区長を相手に転居届の不受理処分の取り消しを求めた行政訴訟の判決で、裁判官は「原告のテントは生活の本拠としての実体を備えており、住民基本台帳法でいう住所にあたる」と認定。
→ニュースへ

現在、日本国内には約2万3千人のホームレスが存在する(2003年厚生労働省調べ)。そのほとんどが東京や大阪などいわゆる大都市の"隙間"で細々と生活をしている人々だが、彼らの主な居住地は公園。東京では新宿中央公園、代々木公園、戸山公園などが有名だが、そのホームレスの数は年々増えていっている。

b0020525_11322841.jpg昨年、代々木公園で撮影。代々木公園には無数のこうしたテントハウスが並んでいる。仮設的な住居と言ってしまえばそれまでだが、見た目こそブルーシートでできているが、骨組みは建築現場の足場で作られていたり、角材が使われていたり、構造がしっかりした住居も少なくない。

b0020525_11401992.jpgテント村の中には住民たちが団欒をするような青空団欒室なるスペースもあって、一つのコミュニティを形成している。しかし、縄張りや上下関係は厳しい。

b0020525_1251557.jpg一般の人たちには読み流されてしまうニュースかもしれないが、この国のスラムクリアランス、いわゆる「一方的なホームレス排除」を実践してきたニッポンの行政に対する司法からの制裁だ。テント村の住民らは今までは不法で公園内の土地を占拠してきたわけだが、果たして今回の判決が土地の所有権をも獲得するにいたるのか…。そこまでは無理だろうが、公園を生活の本拠と認めたこの日の判決は、自治体のホームレス行政にも影響を与える可能性があるだろう。(左の写真は新宿西口の地下トンネル内。最近撮影したもの。かつて多くのホームレスがこのトンネル内に寝泊りをしていたが、行政は何の予告もなくある日突然このような意味不明なベンチとも何ともいえないオブジェを作り、ホームレスたちの寝床を排除した。彼らのケアは何もないままに。)


参考までにブラジルではMST(Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra:直訳すると土地無し農村部労働者運動)という組織があります。南米、特にブラジルですすめられた農業の機械化・近代化等によって、余剰農村労働力として多くの土地無し農民が生まれたことに対抗し、1970年代末から、ブラジル各地で土地無し農民・労働者による土地占拠が始まりました。その後、全国的に組織された運動として1984年に結成されたのがこのMSTという団体です。
大土地所有者や国有の未使用の農地を占拠し、ブラジル土地改革院(INCRA)による払い下げ等により土地を獲得することが彼らの主な活動内容。現在、MSTには約150万人の人々が参加しています。
MSTのサイトへ>>>
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by hayatao | 2006-01-28 12:04 | お建築
探せば出てくるニーマイヤー本
先日、区の中央図書館で資料探しをしていたついでに、ニーマイヤー(※オスカー・ニーマイヤーとは、ブラジル建築界の大ボス。今年98歳。でもバリバリ仕事をこなし、相変わらず女体をスケッチするとんでもない爺さん。)というキーワードで検索をしたところ、ヒットしたのが2冊。

しかも、その2冊が今まで読んだことないような内容の本で、普段は日の目を浴びることのない保存庫という倉庫にあるらしい。早速資料探しの時間を使って取り寄せてみた。

1冊は新建築という建築雑誌のバックナンバー。建築を専門としている人なら必ず知っている建築雑誌。9年前のその雑誌にニーマイヤーと三宅理一の対談の模様が記されていた。9年前はまだ建築に興味が全くなかったので、今回初めて読んだ。あのブラジリア関連の仕事を1月4万クルゼイロの給料でやっていたというのは初めて知ったが、いたるところでニーマイヤーのコミュニストっぷりが伝わってくる内容だった。

で、もう1冊がすごい。表紙からしてカッコいい。
その名も「オスカーニーマイヤー」。そのまんま。
合計71ページで構成されたその古書は、1964年初刷。おそらく増刷はされていない模様で、出版社は鹿島研究所出版会(現鹿島出版会。だと思う。)。
僕の知る限り、日本語で書かれた最古のニーマイヤー本は「THE WORK OF OSCAR NIEMEYER」という美術出版社 から1952年に出たもの。(ちなみにまだその本を手に取ったことはない…。)おそらく本書はそれに次いで古い本だろう。
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文章はまだ全部読んでいないが、1960年にブラジリアは竣工しているので、そのわずか4年後にこの本は出版されていることになる。当時絶対こんな本売れなかったんだろうな・・・。
最も魅力的なのが、ブラジリア竣工直後の写真が多数使用されていること。特にブラジリア全体をパノラマで写した写真はパイロットプラン(官庁街などがある中心部)以外の地区に建物が全くない!!この都市のコンセプトがわかりやすぃーく写真1枚で説明できちゃいます。他にも今まで見たことなかったスケッチや模型がたくさん!!
ニーマイヤーフェチにはたまらない内容となっております。再刷されないかな。。

PS. どなたか1952年のニーマイヤー本の在り処を教えてください・・・・・・
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by hayatao | 2005-12-16 06:47 | お建築



「すべての道はブラジルに通ず」リオ育ちの日本人による徒然日記。ブラジルの建築・デザイン・サッカー関連のことが中心です。建築設計事務所での修行を終え08年12月よりサンパウロ勤務。カステラ工房主宰。
by hayatao
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