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仙川が熱い! ブラジル人建築家ユニットの個展
随分と更新が滞ってしまいましたが、
残り少なくなった東京でのカリオカ生活を満喫します。

今日は、ブラジル人建築家の個展のお知らせ。

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「ブラジル建築遺伝子の融合・再構築」

何やら小難しい日本語になっていますが、
フランシスコ・ファヌッチとマルセロ・フェハスが率いる
ブラジルの建築家ユニット、Brasil Arquiteturaによる
日本初の展覧会です。

彼ら二人が生まれたのはミナス・ジェライス州という17世紀後半に
金塊が発見されゴールドラッシュによって発展した州です。
州名を訳すと「宝石の鉱山」。わかりやすい。笑

彼らはそのミナスジェライス州のマンチケイラ山脈の民家に
ブラジル建築のルーツを見出し、展覧会はそこから始まります。

ヴァナキュラーな建築と言ってしまえばそれまでですが、
マンチケイラの民家にしろ、白川郷の合掌造りや東北の曲がり家にしろ、
地元に根付き人々に愛され長年使われている”民家”には、
現代人が思いもつかない知恵がたくさん詰まっていますね。

展示は精米工場の再生計画「KKKK」(1996)、サルバドール市「ロダン美術館バイーア」(2002)、イロポリス市「パンの博物館ーコロニェーゼ製粉所」(2005)の代表的作品も紹介されていますが、マンチケイラの民家の様子や、パン製作の過程など建築とは直接的には結びつかない映像や、さらに彼らがデザインした家具に実際に座れたりと、建築家の展覧会っぽくない展示で、かなり刺激的です。彼らが建築と言うものをどう捉えているか、全体の展示を見た後にふんわりと伝わってきた気がします。
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展覧会のオープニングにお二人もいらっしゃっていたので、少しお話させて頂きましたが、
彼らは今でも時間ができれば自分たちのルーツであるミナスに帰省して
インスピレーションをもらいに行くそうですよ。
お二人は今ではブラジル建築界のトップ5に入る方だと思いますが、
とってもユーモアがあって品のある優しい方でした。


Brasil Arquitetura公式サイトへ>>

東京アートミュージアム公式サイトへ>>


お散歩がてらぜひどうぞ!

<おまけ>
仙川がめちゃくちゃ変わっていてびっくり。
ここは代官山か?というくらい小奇麗になってました。
昔は電車が中々やってこない甲州街道沿いの通過駅でしかなかったのに・・・。

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安藤忠雄による建築群が並ぶ通称"安藤忠雄通り"(ウソ)。
ちなみに、今回の展覧会が開かれている東京アートミュージアムは一番手前の建物です。
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by hayatao | 2008-12-04 02:37 | 展覧会
ブラジルの銀河系アーティストたちが来日
今年は日本ブラジル移民100周年だけあって、
日本国内では随分多くのブラジル関係のイベントが行われてきました。
そんな今年もあと2ヶ月で終わり・・・。

おそらく今年最後のビッグイベントが行われます。

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「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」

「トロピカリア(Tropicalia)」とは、1960 年代、軍事政権下で閉塞状況にあったブラジル社会の若者達が起こしたムーブメントのことで、欧米の文化的な束縛から脱して「熱帯に住む者の文化のオリジナリティ」を謳ったブラジル独自の文化の創造を目指した芸術運動と位置づけられていますが、元々はHelio Oiticica(エリオ・オイチシカ)という現代ブラジルアート界を率先してきたアーティストによるインスタレーション作品(1967年)の名前です。一般的には、後にカエターノ・ヴェローゾが同名で発表した曲の方が有名ですね。

今の日本でうっすらと怪しげに蔓延りつつあるナショナリズムとは違って、より前衛的&過激で、1920年代の欧米で拡がった前衛運動ダダともよく比較されるムーブメントですが、移民国家、かつ歴史が浅いブラジルで起こるべくして起こったイデオロギー的な芸術運動と言えると思います。

今回の展覧会は、1960年代以降のブラジルをリードしてきたアーティスト、建築家が大集合したとっても賑やかな内容です。正に超銀河系集団。
先のHelio Oiticicaから、イチ押しのLygia Clark(リジア・クラーク)、ニーマイヤーとは違った角度からブラジル建築界に計り知れない影響を及ぼしているLina Bo Bardi(リナ・ボ・バルジ)、さらには、現在のグラフィティ界の天才異端双生児、os gemeos(オス・ジェメオス)など、世界的にもメジャーな人たちばかりです。

★出品作家
【建築】リナ・ボ・バルジ/ ルイ・オオタケ
【アート】アシューム・ヴィヴィッド・アストロ・フォーカス(avaf)/ アストゥール・ビスポ・ド・ホザリオ/ リジア・クラーク/ ホジェリオ・デガキ/ ルシア・コッホ/ アンドレ・コマツ/ レオニウソン/ ルーベンス・マノ/ マレッペ/ シウド・メイレレス/ ベアトリス・ミリャーゼス/ ジウリアーノ・モンティージョ/ ヴィック・ムニーズ/ エルネスト・ネト/ リヴァーニ・ノイエンシュヴァンダー/ トミエ・オオタケ/ エリオ・オイチシカ/ オスジェメオス/ リジア・パペ/ ミラ・シェンデル/ アナ・マリア・タヴァレス/ エリカ・ヴェルズッティ
【ファッション】
イザベラ・カペト/ ロナウド・フラガ/ ジュン・ナカオ

>>「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」公式サイトへ
(トップページに出てくる写真は、Helio Oiticicaさんによるパランゴレという衣装を着たカエターノです。う、嬉しそう。)

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こちらも注目。同じ東京都現代美術館で開かれます↓

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「森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展「共鳴する静かな眼差し」

写真家 森山大道さんは初めて訪れたサンパウロの街で、
ブラジル人の写真家 ミゲル・リオ=ブランコさんは東京で、
二人の写真家は地球の反対側の別世界をどう捉えるのか。
個人的にはこちらの展覧会の方が楽しみです。

>>詳細はこちら

「ネオ・トロピカリア:ブラジルの創造力」
「森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展「共鳴する静かな眼差し」
会期:2008 年 10 月 22 日(水)~ 2009 年 1 月 12 日(月・祝)
休館日:月曜日(ただし 11 月 3 日・24 日、1 月 12 日は開館。11 月 4 日・25 日、12 月 28 日 ~ 1 月 1 日は休館)
開館時間:10:00 ~ 18:00(入場は閉館の 30 分前まで)
場所:東京都現代美術館
観覧料:一般 ¥1200 / 学生 ¥900 / 中高校・65 歳以上 ¥800 / 小学生以下無料
巡回展:2009 年 1 月 24 日(土)~ 3 月 1 日(日)@ 広島市現代美術館

(オマケ)
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Helio Oiticicaさんのファヴェーラでのインスタレーションを建築的に考察した書籍「ジンガの美学」。
僕の教科書です。
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by hayatao | 2008-10-17 08:48 | 展覧会
クリエイティブアートセッション2008/日本ブラジル交流展

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オーブン2日目に、早速行ってまいりました。
場所は川崎市市民ミュージアム。東横線武蔵小杉駅(コスギ)からバスで10分程度のところにあります。
設計は菊竹さんです。相当メタボってます。そして、重い重い。超ヘビー級。
雅楽が流れる和風かモダンかよくわからない、80年代風エキセントリックレストランでコスギ名物重箱弁当”中原弁当”を食べ、いざ展覧会へ。

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この美術館、かなりデカイです。
入口から歩いて歩いてようやく着きました企画展示室2のエントランス。
やはり黄色と緑は外せませんね。

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メインの一品。ニーマイヤー氏×天童木工による椅子たちです。
個人的には今回の展覧会にはこれを見に来ました。
ニーマイヤー氏と彼のひとり娘アナ・マリアさんがデザインした家具を、日本の天童木工の技術が実現させたのはその筋の人には有名な話ですが、一般的には彼が家具をデザインしていた事はあまり知られていません。

僕も今回初めて実物を拝見しましたが、実際はけっこう大きいです。
というか、どれも存在感がありすぎます。
年季が入っており少々痛んでしましたが、こうして実物を見られるのは、一生に一回あるかないかなので、かなり貴重な機会です。

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今回の家具の中でも際立って存在感のあったライニングチェア。
70年代、こんな曲線を合板で表現しようとしたのは、ニーマイヤー氏だけでしょう。

相当なバランス感覚を求ム。元祖バランスボール。
残念ながら実際に横たわる事はできませんが、実際に寝てみたら見た目よりきっと気持ちいいんだろうなぁ。

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僕たち日本人には背もたれまで届くかどうか・・・。
ニーマイヤー氏は座布団を参考にしたこと間違いなし。3枚!
テンピュールの素材で作ったら気持ちいいだろうなぁ。

ちなみに、ニーマイヤーの家具を売っている(売っていた)サイトでもご紹介しましょうかね。
庶民には雲の上ですが・・・
http://www.artnet.com/artist/424379867/oscar-niemeyer.html
http://www.nohomodern.com/details.php?id=1260
http://www2.wright20.com:8080/4DCGI/Web_Individual_Lots/DLPX/116
http://www.architonic.com/4103464

*
今回の展覧会はこういった家具だけではなく、平面、立体、映像、ダンス、そしてブラジルのデザイングッズまで、多様なものが盛り込まれています。
個人的にはブラジル現代美術の巨匠である大竹富江さん(今年95歳。ニーマイヤー氏とも親交が深く、二人あわせて今年で196歳!)のインタビュー映像に最も惹かれてしまいました。
Rosana Ricaldeさんの"青い海"も印象的でした。

ここまでブラジルのアートやデザインを一同に集めた展覧会はそうあることではなく、2004年に開かれた"ブラジル・ボディノスタルジア展"を思い出される方も多いと思います。
今回の展覧会に寄稿していた美術ジャーナリストは、そのボディ・ノスタルジア展を「借り物の欧米人の視線でしか他国の文化を眺めることができないということの表れ」と痛烈に批判し、今回の展覧会で「ほとんど初めて、日本人の目線でのブラジル現代美術の紹介が実現する」と言っています。

実名を挙げて批判するのも一つのプロパガンダ的な方法論ではありますが、第3者としてこういう文章は読んでいてあまり気持ちよくないですね。

個人的な感想としては、ボディ・ノスタルジア展は、銀河系ブラジル人アーティストたちを紹介する事に意義があったのに対し、今回の「クリエイティブアートセッション2008」においては、日本人の血を引くアーティストたちを一つの切り口にして、有名無名、日系非日系問わず、いまのブラジル美術・デザイン界で何が起こっているのかを紹介する事に意義があるんだと思います。

ブラジル関係のアートにしろ、デザインにしろ、音楽にしろ、小さなところでああだこうだいうことも一つの面白さではありますが、批判するのは簡単です。
むしろ、もうちょっとマクロな視点で、アートやデザイン、音楽ひとつとっても、いわゆるガイコクジンの僕たち日本人にでさえ様々な切り込み方や解釈を抱かせてしまうブラジルという国土の、ブラジル人という国民の多様性と懐の深さこそ注目すべきところなのではないでしょうか。

そういう視点で言うと、今回の展覧会で一点気になったのは、デザイングッズコーナーの展示で説明が少なかったこと。。あれではフラッとやってきた人には伝わりませんね。せっかく色んな面白いグッズを集めているのに、もったいない!

何はともあれ百聞は一見にしかずです!
ぜひどうぞ。

「クリエイティブアートセッション2008/日本ブラジル交流展」
会期:平成20年9月13日(土)~10月13日(月・祝)
時間:午前9時30分~午後5時(入場は4時30分まで)
休館日:9月16日(火)、22日(月)、29日(月)、10月6日(月)
会場:川崎市市民ミュージアム
主催:ジャパンブラジルアートセンター(JBAC)

>>公式サイトへ
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by hayatao | 2008-09-21 10:32 | 展覧会
一人の日系ブラジル人アーティストによる個展
ブラジルのファッション界は昨今かなり日本に力を入れてきていますが、
ブラジルのアートとなるとまだまだ?と思われる方が多いと思います。

4年前に東京国立近代美術館で行われた"Brazil Body Nostalgia展"は、今でも強烈に思い出に残っている展覧会で、あんな面白い企画がまたないかなぁと思っていたのですが・・・

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日系ブラジル人、大岩オスカール幸男さんの個展が東京都現代美術館で開催されます。
一人のブラジル人による個展でここまでの規模のものは史上初なのではないでしょうかね。

彼は日系2世でサンパウロ生まれ。サンパウロ大学で建築学科を卒業後、1991年から2002年まで日本で制作活動を続け、現在はニューヨーク在住のアーティストです。

日本の漫画に強く影響を受けたであろうその作風ですが、漫画という写実的な表現を彼の独特の世界観によって抽象化されているのが特徴です。すごく日本人的な繊細さを感じ取れますね。

会期:4月29日(火・祝)- 年7月6日(日)
休館日:月曜日
観覧料:一般1000円(800円)/ 学生800円(640円)/ 中高校・65歳以上500円(400円)/ 小学生以下無料

<関連イベント>
〔大岩オスカール×山下裕二 トークイベント〕
場所:4月29日(火・祝)15:00~
会場:東京都現代美術館 地下2F 講堂 / 参加無料

→大岩オスカール幸男さんオフィシャルサイト
→大岩オスカール:夢みる世界 特別サイト
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by hayatao | 2008-04-25 03:29 | 展覧会
マラドーナの謝罪とアルゼンチン祭
ディエゴ・マラドーナさん、遂に神の手ゴールの件で謝罪しちゃいましたね。。
何だかショック・・・。このままずっと「あれは神の手だった」と一辺倒でいて欲しかった。。

というわけで、マラドーナと言えばアルヘンチーナ。
今、輸入雑貨屋nicoさんと谷中ボッサさんの2店舗で、「Fiesta Argentina2008」やってます。

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「Fiesta Argentina 2008」
2008年1月16日(水)~2月18日(月)

@喫茶 谷中ボッサ
・仁尾 帯刀 写真展 「Buenos Aires-Las Luces de Primavera」
→ブラジルを飛び出た仁尾さんがアルゼンチンで撮ったものとは・・・!上の写真も仁尾さんによるものです。
そしてそして、フライヤーデザインはアーバンダッシュな先輩、mo'miageさんです。
・アルゼンチンフードメニュー
→おそらく日本でアルゼンチン料理を食べられるのは今だけ!これを逃すな!!

@輸入雑貨店 nico
・アルゼンチン雑貨販売
→ブラジル、ロシア、東南アジアなどから独特の目利きセンスで雑貨を集めているお店。今回はFiestaにあわせて、アルゼンチン雑貨が充実!


***
というわけで、先週末に早速行ってきました。

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谷中ボッサにて(写真:とん)。仁尾さん写真展の風景。同じ南米と言えど、アルゼンチンはやっぱりブラジルとは全然見た目が違いますネ。仁尾さんの写真を見ていると、光も全然ブラジルとは違う表情を持っているなぁと気付かされました。
そんなアルゼンチンに一度だけ行ったことがあります。たしかに見た目や人種は違えど、人はみんな優しかったです。そこはやはり南米。
ちなみに、ここのお店のソファ、レイアウトが好きです。

続いて歩いてnicoさんへ。
ちゃっかりスタンプラリーをやって賞品ゲット!おいすぃーー。
nicoさんは2度目。オーナーの三澤さんの絶妙なセンスがますますヒートアップしてました!
なんせ、店内にゲルが出来てました。それも一人用。そして三澤さん手作り。
・・・凄すぎる。自分が仕事でモンゴルで学校作っているよりも、三澤さんが作ったほうが絶対にいいものができるヨ。・・・かなり凹む。

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特設コーナーのアルゼンチン雑貨も可愛いものばかり。雑貨好きにはたまらないセレクトです。マラドーナTシャツと迷った挙句、結局僕はブラジル産のフスキーニャのキーホルダーとコルコバードのおじさんの置物を購入。三澤さんの真似っこでハンコ作ります。

1時間以上話し込んでも時の流れを感じさせない雑貨屋さんnico。
今後も要チェックです。次来た時、パラボラアンテナ付きのゲルが出来ていたらおれは仕事辞めます。


お散歩がてらぜひどうぞー
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by hayatao | 2008-02-01 03:04 | 展覧会
Samurai of Amazon X Taro Okamoto
ネタさがしに本屋をウロウロしていたら偶然見つけた展覧会のカタログ。

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「アマゾンの侍たち ―人間・自然・芸術― 展」@川崎市岡本太郎美術館
2007年7月14日(土)~9月17日(月・祝)

2003年、岡本太郎の幻の壁画「明日の神話」がメキシコで発見されたことはニュースにもなっていましたが、同じアメリカラチーナのブラジルとの直接的な繋がりは聞いたことがありません。

写真家としてもその才を存分に発揮していた岡本太郎ですが、今回の展覧会の写真は彼によるものではなく、あくまで彼の言葉とアマゾンのインヂオ(先住民)たちの姿をパラレルに見せていくことが趣旨のようです。

カタログをもう行く前から買ってしまったのですが、太郎の言葉フェチにはたまりません。
明日無人島に行けと言われたならば、僕はこの本を持っていきます。


もし岡本太郎がフランスではなく、ブラジルに渡っていたらどうなっていたのだろう。
彼の生きた時代がもう少し遅ければ、きっと彼はブラジルに渡っていたに違いないと思うのは僕だけでしょうか。

「明日の神話」再生プロジェクトはこちらから>>>
「明日の神話」を渋谷へ呼ぼうプロジェクトはこちらから>>>


あともう1件。
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「種を蒔く/Semear(セメアール)by川内倫子」@MAM(サンパウロ近代美術館)
2007年7月19日~9月23日

写真家、川内倫子が サンパウロ近代美術館との100周年共同プロジェクトによって、ブラジル各地を訪れ、ブラジル日系移民100周年をオマージュした写真展。

川内倫子と言えば、僕は「誰も知らない」で初めて知った写真家です。
まさに現代アートな抽象性を写真という写実的な道具を使って表現しているアーティストだと思います。

でも、、、正直言って今回のこの写真集は趣旨がよくわかりませんでした。

骨太な日系社会を、あの抽象性で表現できるはずもありません。
そして、全部の写真を見てみて、川内倫子の写真は日本で、日本のこの雰囲気があるからこそ成り立つものなんじゃないかと思いました。

以前ホンマタカシがブラジリアの空撮写真を撮っていましたが、彼の写真を見た時と同じような感覚でした。

そう、ブラジルがブラジルでないような。
なんか、漂白されてしまっているのです。。

でもま、それもブラジルに対する新しい解釈なのかもね。
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by hayatao | 2007-08-18 08:49 | 展覧会
今年の夏は香川に決定!
いやー暑いですね~。
今日も会社に来た建材メーカーの人に、
「暑いですよね?ジャケット脱いで頂いて結構ですよ。」と一言。
「あ、ありがとうございます。」と笑顔なメーカー社員さん。

・・・なんだかちょっといいことした気分。

それでは、久しぶりにブラジルのデザインネタを・・・

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以前にも紹介したブラジル人空間系アーティスト、エルネスト・ネト(Ernesto Neto)さん。
日本でも昨年8月に東京で初の個展が開かれましたが、今年はなんと!香川の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で大々的な個展が開催中です!

いやいや、猪熊美術館といえば谷口吉生さんによる香川、いや四国を代表する現代建築。
谷口さんといえばまさに"巨匠"。最近ではノヴァ・ヨーキ(ニューヨーク)のMOMAも手掛けた美術館建築の大御所ですからねぇ。

そうですよ、Neto meets谷口さんですよ!
これは面白いことになりそうです。

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ちなみに、ネトさんは去年はパリのパンテオンで個展をやった模様。
パンテオン(パリ)→猪熊弦一郎ときたら、次はビルバオのグッゲンハイムか!?

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東京から遠いだけに、ちと悩みましたが、やっぱり行きます行きます!!
今年の夏は香川に決定!
ネト展と道後温泉で千と千尋のあの館に行ってきます。
その前に「udon」見なきゃ。。

>石垣在住のシンゴへ
今年は浮気します。

エルネスト・ネトさんについては以前の記事を>>>
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by hayatao | 2007-08-03 02:35 | 展覧会
笑う建築家と笑う建築
たまには日本の建築の話でも・・・

職業柄、都内でやっている建築系の展覧会にはなるべく足を運ぶようにしているのですが、ここ数年間で見た展覧会の中で最も"面白くて、笑って、夢のある世界を見せてくれる"展覧会に出会いました。

b0020525_2521790.jpg「藤森建築と路上観察
第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展帰国展 4/14~7/1」
at 東京オペラシティギャラリー

この展覧会、昨年の第10回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展で開催された「藤森建築と路上観察:誰も知らない日本の建築と都市」の帰国展覧会です。
展覧会詳細についてはこちら>>>

建築史家・建築家の藤森照信さんと言えば、路上観察学会のメンバーでもあり、建築探偵団の主催者でもあります。今をときめくスター建築家、伊東豊雄氏曰く、「実際に建築を<見る>ことにかけて彼の右に出る者はいない。」

藤森さんについてはこちら>>>
路上観察学会についてはこちら>>>
その路上観察学会のメンバーが集まった豪華なオープン記念講演(4/26)にも行ったのですが、未だかつて経験したことのないほど"笑った"講演会でした。超満員だった会場は笑いが絶えることなく、僕らには決してない団塊世代のみなぎるパワーみたいなものを垣間見た気がします。

それはさておき、長年東大と言うアカデミックな場所で日本の近代建築を研究してきた藤森さん。実ワ、東北大学の学生時代、小田和正氏と同級生。・・・ま、それはいいとして、そんな彼が建築家としてデビューしたのが44歳の時(1991年)。郷里の長野県茅野市の依頼で作った「神長守矢史料館」でした。世間的に藤森さんの建築が広まったのは、1995年の自邸「タンポポハウス」じゃないでしょうかね。

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↑「神長官守矢史料館」長野県茅野市(1991年)

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↑「タンポポハウス」東京都国分寺市(1995年)

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↑「高過庵」長野県茅野市(2004年)
そしていまや代表作と言われる、長野県茅野市の高過庵(たかすぎあん)。
3本の柱で支えられた高見台。(本当は2本で支えたかったとおっしゃってしましたが。。)
一度見たら忘れられない強烈な御姿です。

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↑「ラムネ温泉館」大分県竹田市(2005年)
個人的に好きな作品。素材の組み合わせと、たてものの表情が天才的。

作品はこれくらいにして、今回の展示の話をしましょう。

いわゆる建築系の展覧会に良くある、キレイな模型とズバっと決まった写真、そしてコンパクトにまとめられた密度の薄い図面で見せる手法とは全く違います。そして客層も違う。建築系の展覧会には珍しく、女性が圧倒的に多い。それに腕を組んで難しい顔をしながら見ている人はほとんどいません。ってゆーか、そんな見方絶対に無理!

一言で言えば、「なんか触ってみたい」。そういう感覚を引き起こしてくれる魅せ方。

よしず張りの床が再現されていて、一部靴を脱いで会場内を鑑賞するのですが、靴を脱ぐとなんだか気持ちが落ち着いて、リラックスできてしまうのは日本人だからでしょうか。展示空間は大きいんですが、所々誰かの家(むしろ藤森さんの家?)にいるような溜まり場的なスペースが設けられていて、座っても、あぐらをかいても、寝そべっても、何してもOK。高さ4mほどの土の山がぽこぽこと盛り上げられていて、気分は地底人。もしくは宮崎駿ワールドにダイブです。

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そして極めつけは、縄で編まれたモンゴル人もびっくりな空間の中にもぐりこんで鑑賞する路上観察学会によるスライドショー。100%トマソン!!もう笑いが止まりません。


5/14の藤森さんと石山修武さんのトークショーにも行ったのですが、長年良きライバルで刺激をし合ってきた二人だけに面白かった。冷静にブラックな毒でもって本質を突く石山さんは相変わらずで、そんな毒にもまったくびくりともせず独自の大らかさで跳ね返してしまう藤森さん。
石山さんは「笑わない世界はキケンですよ」とどこかの国の建築界を隠喩したようなことを言っていたが、藤森さんはほんとに良く笑う。そして自分の作品を自画自賛する。

今回の展覧会で初めて藤森さんのトークを聞いたのですが、すごい気持ちがいい人だ。
そしてそんな人、そんな人たち(縄文建築団)が作るからこそ、彼の建築は気持ちがいい。


笑う建築家が作った笑う建築を見に是非!
そして笑ってください。

これはほんとうにおススメです。

ちなみに藤森さんは世間一般からはこんな感じで紹介されています>>>

最後に、藤森さんに興味ある方はこちらをどうぞ。
数ある藤森さんに関する書籍のうち、ちょっと古いですが一番のお勧めはこれですね↓

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路上観察学会の南伸坊さんと、建築史家の中川さんの話が面白いです。
詳細はこちら(2004年11月号)>>>
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by hayatao | 2007-06-10 04:06 | 展覧会
アマゾンへの架け橋 at SPIRAL
"みんな そそのかされちまう
ついつい 流されちまう
結局暑さで まいっちまう
誰のせい? それはあれだ!
夏のせい・・・"

いや~夏。
やっぱ夏はこの曲でしょ。スチャダラ。
サマージャム95。

というわけで、世間はお盆休み。空いてるはずの通勤電車が何故か混んでいる。
おっと、停電だったからか・・・。
我が家は朝起きたら停電。じっちゃんがパニくっていたので、落ち着かせる。クレーンが電線に接触しただけで100万戸以上が停電になっちまうなんて・・・
おいおいここはTOKYOだろ?リオでもサンパウロでもないんだぜ?

ま、そうだな。夏でみんな暑さにまいってるんだな。。
(・・・ってこそんなことでこの脆弱性を済ませていいのかよ・・・。)

ささ、宣伝。

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SPIRALでブラジル人の画家ヴァルデレード・デ・オリヴェーラ氏の展覧会があります!
タイトルは、

「BRIDGES TO THE AMAZON -アマゾンへの架け橋」

誰!?と思ったそこのあなた。これを見よ。

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そうです。UAのアルバム「turbo」のジャケットデザインなどを手掛けた画家さんです。彼の表現はタブローのみではなく、彫刻、布、ボディペインティング・・・と様々な媒体で独特のスピリチャルな世界を表現しています。
ヴァルデレード氏のオフィシャルサイトへ>>>

日時:2006年8月29日(火)~9月3日(日)
場所:スパイラルガーデン
http://www.chikasoshiki.com/wald.html
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by hayatao | 2006-08-15 06:18 | 展覧会
現代建築の先を行くあるブラジル人アーティスト
どうしてもすぐに行きたい展覧会があったので、
衝動を抑えきれず仕事を切り上げて行ってきました。

"ERNESTO NETO展"  at Gallery小柳

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東京で2004年に行われたブラジル・ノスタルジア展にも出品していましたが、他にも金沢21世紀美術館など、様々な展覧会で国際的に活躍する今最も熱いブラジル人現代アーティストの展覧会。僕はサンパウロのItau Culturalで初めて彼の作品を見て、続いてMarisa MonteのDVDで舞台美術として使われていたのを見て以来すっかり虜です。今回は彼の個展が初めて日本で開催されました!

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彼の代表的な作品と言えば、女性のストッキングを伸縮させたような空間系の物が多いですが、それらに実際使われている素材はナイロンとコットン。ギャラリーの学芸員によれば、伸縮させる部分にはナイロン、覆って空間を形成させる部分にはコットンを使い分けて一つの空間を作っているとのこと。今回の展示も本人が直接ギャラリーで制作したものだと言う。

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彼の作品の面白さは、やはり「触れられる」こと。そして、「感覚を麻痺させてくれる」こと。
今回のギャラリーに置かれた作品の中にも入ることが可能です(上の写真はその内部)。ナイロンとコットンで形成された空間に一度足を踏み入れると・・・閉じ込められているというよりは、包まれていると言う感覚に陥る。感覚的には母なる大地=母胎の中にいるような感じ(だと思う)。素材に触れて寄りかかってみると、ウォーターベッドに寝た時に感じる揺ら揺らする感覚とはまた違った異次元な世界がそこには広がっています。触覚やバランス感覚はすでにそれだけでやられてしまいますが、さらに内部にどこからともなく赤と青の照明が真っ白な穴倉的な空間をうっすらと照らし、何色とも言いがたい絶妙なコントラストを映し出しており、視覚さえも狂わせてくれます。う~む。言葉で表現するのは難しい・・・。

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そもそもブラジルでは1950年代後半から60年代にかけて、観客と作品とが一体化することを目指し、全身を使って作品との相互作用を通じて美術を鑑賞するという考え方を示した「新・具体運動」というものがありました。その旗手がHelio OiticicaやLygia Clarkといった、ブラジル人のラディカルなアーティストでした。(特にHelio Oiticicaの功績は素晴らしく、僕は未だに彼を越えるアーティストはいないと思っています。)ネトは、明らかに彼らの影響を受けていますが、より空間表現&空間体験に突出して、アルゴリズム的に身体的な相互作用を引き起こすのが彼の特徴だと思います。

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1964年生まれのネトは、リオ生まれリオ育ちの生粋のカリオカ。世界一美しい自然と都市が融合したランドスケープを眺めながら育ち、世界一美しい女性の体のラインを見て育った彼です。彼が作り出す官能的な曲線と空間は、正にそんなバックグラウンドがあるからなんだろうな・・・

それにしても、最近よく見る建築といえば、いわゆる洞窟的建築と言うか穴倉的な建築というか、大地に還るような造形をした物が多い。(ex.「青森県立美術館」by青木淳、「地中美術館」by安藤忠雄)ネト自身も空間寄りのアーティストなので様々な建築物から影響を受けているのでしょうが、例えば身近なところで言えば、伊東豊雄が最近コンペで最優秀賞を取った「台中メトロポリタンオペラハウス」などは造形的にはかなりネトに近いですね。
でも、きっと建築家が目指す究極的な空間を既に実践しているのがネトなんだろうなぁ。ネトの作品に恒久的な強度を加えることができたら、建築は究極的に変わるのは間違いないですね・・・今日はこの辺で寝ることにします・・・zzz

ちなみに、ネトの展覧会は小山登美夫ギャラリーでも同時開催中です。
ここも要チェックしなきゃ!
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by hayatao | 2006-08-09 03:11 | 展覧会



「すべての道はブラジルに通ず」リオ育ちの日本人による徒然日記。ブラジルの建築・デザイン・サッカー関連のことが中心です。建築設計事務所での修行を終え08年12月よりサンパウロ勤務。カステラ工房主宰。
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