ニーマイヤー100歳おめでとう記念 その壱

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見ましたか?以前紹介したニーマイヤーのCasa das Canoas(カノーアスの自邸)の番組。
ナビゲーター役のgostosaなカリオカに目が行ってしまう煩悩をなんとか抑えて、30分間堪能しました。
あの住宅の地下があんな洞窟っぽくなっていたなんて初めて知りました。今度リオに行った時は絶対に見に行かなくては。。

さてさて、今までこのブログでも度々Oscar Niemeyer(オスカー・ニーマイヤー。ポルトガル語発音ではオスカル・ニーマイエル)については書いてきましたが、ご存知の通り、彼は今年で生誕100年を迎えます。

今までのニーマイヤーに関する記事はこちらから>>>

既にブラジル本国では偉大なる彼の功績を讃えて、建築の分野だけに留まらず彼をトリビュートするライブなど、様々なカルチャーシーンでニーマイヤー生誕100年を祝うイベントが開催されるようです。

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↑こんな感じです。

1907年12月15日生まれのニーマイヤー氏。
100歳と言っても中々イメージが沸かないので、ちょっと調べてみたところ、日本国内に住む日本人で去年100歳を迎えた人たちは12,704人(男:2143人、女:10561人 出所:厚生労働省平成17年度版)。意外と多い。うーむ。でもこれでも身近にそんな長寿な人がいないのでイメージが沸かない。1907年生まれの著名人といえば静かなるドン淡谷のり子さん、元祖環境問題系マスト書籍「沈黙の春」の著者レイチェル=カーソンさん、30歳の若さで亡くなった今プチブームが来ている中原中也さん(古すぎ?)、そして何と言っても日本のアインシュタイン湯川秀樹さん。
既に全員他界されており、教科書に出てくる歴史上の人物というイメージが先行しますが、ニーマイヤー氏は正に彼らとタメなんです。これでイメージできました?笑

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そんな彼ですが、未だに現役のアーキテクトとして活躍しており、つい先日もお伝えしましたが、年末には秘書のベラ・ルシアさん(60歳の素敵なレディー)と再婚を果たすなど、プライベートも益々充実している模様です。
彼曰く「自分はまだ30歳の気分で、毎晩元気さ」とも。
さっすが生粋のカリオカ。ちなみに彼には亡くなった前妻アニタ・バルドさんとの間にひとり娘のアナ・マリアさんがおり、孫が5人、ひ孫が13人、やしゃごが5人。親族は既に40人を超えているそうです。

で、肝心の仕事面はというと、神の手が宿ったようなデザイン&デッサン力は未だ健在で、コパカバーナ海岸の外れにある事務所の窓際に立ち、リオのランドスケープ、大西洋、そしてpopozudas(ボン・キュ・ボーンな女性たち)を葉巻を咥えながら眺め、沸いてくるインスピレーションを毎年コンスタントに国内外問わず作品として世に出しています。

それでは難しいことナシにして
今日は最近ブラジル国内で竣工した作品の中でも気になるものをチェックしてみましょう~


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2006年 Museu Nacional Honestino Guimaraes(国立博物館)/Brasilia (DF)

首都ブラジリアはニーマイヤーの師Lucio Costa(ルシオ・コスタ)がマスタープランを作成し、主な建築群をニーマイヤーが設計したことはあまりにも有名ですが、そのブラジリアの中心部に新たに竣工した国立美術館。新たにと言っても、"ようやく"と言ったほうが良いかもしれません。なんせ、1950年代にルシオ・コスタとニーマイヤーが計画した設計図の中に含まれていた建築物なのです。

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茶碗をひっくり返したようなデザインは、50年たった今でも新鮮。誰もやりたくてもなかなかできません。こういう形。ニーマイヤーはちゃんと特許申請しているんでしょうか。。どっかの誰かさんと違って、きっとしてないんだろうなぁ。
それにしてもこの形、どうしてもドラゴンボールのカプセルハウスを思い浮かべてしまう。ストーリーが続いていたらブルマは今頃何歳になったんでしょう。ちなみに、僕は子供の時ブラジルへ行く時、ドラゴンボールとキャプテン翼、そして渋め系サッカー漫画イレブンを持って行きました。


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2006年 Biblioteca Nacional Leonel Moura Brizola(国立図書館)/Brasilia (DF)

上の国立博物館の隣に建った図書館。これはブラジリアの省庁のビルヂングと似たようなデザイン。同時期にデザインしたものなので当たり前です。

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最近のニーマイヤーの作風からするとちょっと1時代前のものになっています。なんかコルビュジエの輝ける都市のスケッチに出てきそうなデザインです。

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では、ブラジリア中心部の鳥瞰写真を。Plano Piloto(パイロットプラン)のお腹の部分です。
一番手前が国立図書館。2番目が国立博物館。3番目がカテドラル。4番目以降が省庁ビルヂングです。これぞ、"ザ・ニーマイヤーショーケース"!!
表参道もある意味これには完敗です。

Google Mapでブラジリアを飛びたい方はこちら>>>

ちなみに、この辺の面白いエピソードは
Brasiliense(ブラジリア人)wakanaのページをご覧あれ>>>


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2006年 Centro Cultural Oscar Niemeyer/Goiania (Goias)

ゴイアス州の州都ゴイアニアに建った文化複合施設。ゴイアス州の記念碑的な建築を作ろうと言うことで、白羽の矢が立ったのがなぜかカリオカ(リオ州生まれ育ち)のニーマイヤー。建設委員会の何人からか非ゴイアス州出身者ということで反対があったらしいですが、最終的にはブラジルの偉大な建築家ということでニーマイヤーが設計者に選ばれたそうです。驚きはこの文化複合施設、設計&工事段階では映画館や図書館、もしくはレストランなのか一体どんな用途に使われるか決まっていないまま竣工してしまったようです。
ニーマイヤー先生が作った形に機能が追いつくことが大事なんですね。
ちなみに総工費は6000万レアル(35億2000万円!)。延床不明、敷地面積約26000㎡。


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2007年 Teatro Popular de Niteroi/Niteroi (Rio de Janeiro)

今月頭にリオ市のお隣であるNiteroi(ニテロイ市)に完成したTeatro Popular(市民劇場)。
ニーマイヤーのあのデッサンから生まれる曲線美がそのまま建築になってしまったような建物。
あれ?これってニーマイヤーが最も得意とする女体のラインじゃないか?
ちなみにもつれにもつれたコスト交渉で、ニテロイ市が900万レアル出資し、観光庁が500万レアル出資してようやく竣工したようです。
ブラジルでは彼しかできない荒業です。。
総工費は1400万レアル(8億2000万円!)延床約1000㎡、総面積約17000㎡。

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↑うーむ。うなるプロポーション。

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↑裏側です。
ニテロイ市にはMAC(Museu de Arte Contemporanea:ニテロイ美術館)というニーマイヤーの昨今の代表作がありますが、それを中心にして"Caminho Niemeyer(直訳は"ニーマイヤー通り"だけど、ニーマイヤーパサージュという意味。かな。)"というニーマイヤー監修兼設計の地域が出来る模様です。やっぱり市長を味方に付けた建築家は強い。。

では今日の最後に、最近ではないですが、やはりニーマイヤー=これという人が多いかと思いますので・・・

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1996年 MAC(Museu de Arte Contemporanea/Niteroi (Rio de Janeiro)

これはUFOです。間違いなく。外観もすごいですが、この空間の醍醐味は中ですね。大西洋にせり出した開口部から眺めるリオの風景はもう絶景です!高所恐怖症はさておいて、まじで涙出ました。
「この建物のベストな撮影位置は、裏手に見えるPao de Acucar(リオの有名観光スポット。通称砂糖の山。上の写真では右手奥に見えるやつです)が見えるように撮るのさ。同じ角度で作られているだろう?」って現地の人は言うけれど、この同じに見える角度は偶然の産物のようです。


では今日はここまで!
次回は進行中プロジェクト(海外編)をお伝えします。
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by hayatao | 2007-04-17 03:53 | お建築
<< 南米サッカーファンのあなたへ ニーマイヤー on air >>



「すべての道はブラジルに通ず」リオ育ちの日本人による徒然日記。ブラジルの建築・デザイン・サッカー関連のことが中心です。建築設計事務所での修行を終え08年12月よりサンパウロ勤務。カステラ工房主宰。
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